トイレの仕組みを知ってあらゆるトラブルを未然に防ごう!
トイレ
予防
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2018.06.14
最終更新日:2021.11.19
詰まりや水漏れなど、さまざまなトラブルの発生の不安を抱えているトイレ。
問題を生じさせないためには、トイレの仕組みを知っておくことが非常に役立ちます。
今回は便器やタンクの構造、そして水が流れる仕組みなどを詳しく解説します。
トイレは主に便器とタンクからなっています。それぞれの内部の構造と、各部位の役割を理解することで、トイレトラブルの予防に繋げましょう。
トイレの本体部分である便器は、現代では腰掛け式…いわゆる洋式の水洗トイレがメジャーとなっており、多くの家庭が洋式水洗トイレを備えています。
一昔前に多かった汲み取り式の構造と比べて遥かな清潔性を実現している洋式水洗トイレですが、その内部構造は、特徴的な水たまりと排水路からなっています。
水たまりは、読んで字のごとく便器内の水のたまっている箇所。常に水をためておくことで便器への汚物付着を防ぐほか、下水管から上がってくる臭いを防ぐ効果があります。
また、水たまりの水位は後述している「せき」のせり上がり具合で決まります。
汚物を水とともに排出させる通路である便器内の排水路。S字型をしているのが特徴です。
便器内に水をためておくため、排水路は始め上方にせり上がる構造になっています。このせり上がった部分を「せき」と言います。
しかし清潔なトイレを保つ役割を果たしている一方で、水の流れが弱かったり流すものの量が多かったりすると、水がせきを乗り越えられず詰まりが発生する要因にもなります。
そのためトイレはきちんと汚物を流しきり、かつ水たまりの水位を保つように、1回分の流れる水量が綿密に設定されています。その水量を調整するのが、以下で解説するタンクの役割です。
非常に複雑な構造をしているように見えるタンク。トイレが正常に動く仕組みは、この中に詰まっています。
タンク内でひときわ目立つのが、真ん中に浮いている球体です。この浮き玉とそれを支える指示棒からなる部品をボールタップといいます。
ボールタップはタンク内の給水を司る部位であり、指示棒の付け根はタンク外から水を取り入れる給水管と通じています。
浮き玉の上下運動によってタンク内の水位が測られ、低い位置にあるときは給水し、上がってくると水が止まる仕組みになっています。
タンクの中央部に立っている管をオーバーフロー管といいます。オーバーフローは、「溢れる」という意味。
何らかの理由でタンク内の給水が止まらなくなったとき、タンクから水が漏れ出すのを防ぐため、溢れた水がこの管の中を通って便器へ逃げられるようになっています。
またオーバーフロー管に印されている「WL」はウォーターラインの意味で、これがタンク内の標準水位の目安となります。
タンクの底にある黒いゴム製のバルブです。タンクから便器への排水機能を担う部位で、バルブは鎖を通じてレバーとつながっています。
普段はバルブ本体がタンク底部の排水弁を塞いでおり、レバーが回るとバルブが持ち上げられ、排水弁が開きます。ゴムフロートやフロート弁などの呼び方もします。
タンクの側面からは給水管が伸びており、その管が壁や床に接するところに止水栓があります。
止水栓はタンクに水を供給するための蛇口のようなもので、閉めれば給水が止まる仕組みとなっており、止水栓の開け具合で水の勢いが調節できるようになっています。
レバーを回してから水が流れるまでの仕組みは以下のようになっています。
タンク内では一つ一つの部品が連動して働いており、一度構造が理解できれば、水漏れや詰まりの原因となりうる箇所を特定できます。
特定した箇所を定期的に点検することで、トラブルを未然に防ぐことができますし、万が一トラブルが発生したとしても冷静にかつ適切に対処することができるでしょう。