お風呂の水が流れない?排水口のつまりを解消する簡単な方法と予防策
風呂
お役立ち
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2018.06.14
最終更新日:2021.11.01
お風呂場の水が流れない、または排水口(溝)から水が逆流してくる…そんな場合には排水溝をキレイにして、つまりの原因となっている物質を取り除く必要があります。
しかし、つまりが深刻であれば、市販のパイプクリーナーを使っても解決しないこともしばしば・・・。
業者に頼むのも一つの手ですが、その前にできることがあります。ここでは、自分でできる、浴室の深刻なつまりを解消する方法を紹介します。
>浴室のつまりを自分で解消できなかったらプロに相談!詳しくはこちら!
目次
つまりが排水トラップに生じているか、排水管で生じているかによって対処法が異なります。
ご自身のケースに有効な対処法を考えるためにも、まずは浴室の排水口がどのような構造になっているのかを理解しましょう。
一般的に浴室の排水口は、浴槽内と洗い場にそれぞれ1つずつ、計2つあります。
浴槽内の排水栓から出ている管は下で洗い場の排水口につながり、1つの排水管へと通じている形です。
すべての管は一直線にまっすぐ繋がっているのではなく、水の流れが屈折するように設計されています。
このような構造を排水トラップといって、常に水が一定量貯まるように排水口と下水本管を遮断。悪臭が浴室内に吹き出してくることを防いでいるのです。
しかし、そのように役立つ一方で、汚れが溜まりやすく、放っておくとつまりを生じさせる温床にもなりかねません。
排水口全体の中でつまりが生じるポイントは・・・
というように段階的に考えることができます。下にいくに連れ対処が難しくなるので、できるだけ早い段階で対処したいものです。
浴室の排水口の構造については、別記事でも詳しく解説しているので、こちらも併せて参考にして下さい。
つまりの原因がどこにあるにしても、排水にかかわる箇所をキレイにしておくことが必要です。
排水トラップの分解と掃除が、最初にやるべきこと。つまりの原因が排水口の手前側にある場合は、ここを掃除するだけで解消されることもあります。
排水トラップの部品は道具を使わずとも、スライドさせたり回したりして簡単に取り外すことが可能で、掃除もしやすくなっています。
掃除に必要なものはゴム手袋、歯ブラシ、スポンジ。場合によってはピンセットもあるといいですね。
まず、排水カバー、ヘアキャッチャー、封水筒、排水ピースをすべて外します。そしてスポンジや、歯ブラシを使いながら、細かい一つ一つのパーツにこびりついた汚れを丁寧に落としていきましょう。
部品を取り外した後の排水トラップ内部の掃除も忘れてはいけません。
水垢などをスポンジで洗い落とし、髪の毛が絡まっている場合は手やピンセットで取り除きましょう。
読み方は同じ「はいすいこう」ですが、二つの単語が示す場所は異なるものです。
勘違いしやすいことなので、排水口の構造と同時に理解しておきましょう。
前者の「排水口」とは、室内の水回りにある、排水が流れ出ていく排水管の入り口や出口のことです。
トイレ、キッチン、お風呂などで水が流れていくところが排水口です。
後者の「排水溝」とは、室外にある、排水が流れる溝のことです。家の外で見かける排水管や側溝のことを指します。
浴室が詰まる原因にはいくつかの種類があり、それによって効果的な対処法にも違いがでてきます。
つまりの原因をきちんと理解して、どの対処法がより効果的なのかを見極めましょう。
以下に、それぞれの原因について効果的な対処法をまとめておきました。
お風呂の排水口に流れるものとして、最も代表的なのが髪の毛なんです。
人間の髪の毛は、1日に50〜100本程度抜けると言われています。(ひょえー)
抜けた髪の毛がすぐに地面に落ちるわけではなく、頭にそのまま残っていることも多いです。
そうした髪の毛は、当然シャワーを浴びる際に洗い落とされます。これを毎日続けていけば、相当な量の髪の毛が排水溝の中にたまっていくことになりますね。
また、髪の毛にはその他の汚れが付着しやすく、その分体積が大きくなって深刻なつまりを招く要因になります。
できることなら毎日、排水溝カバーの下にあるヘアキャッチャーを掃除することが望ましいですが、もし詰まってしまった場合は市販のパイプクリーナーを投与してみましょう。
有効成分として含まれる次亜塩素酸ナトリウムや水酸化ナトリウムが、髪の毛のタンパク質を溶かす働きをします。
髪の毛のように目に見えるものではないため意識されにくいですが、浴室では体も洗いますから、もちろん体についた汚れも毎日排水溝へ流れています。
皮脂や垢も、量が多くなるとつまりを引き起こす要因に・・・。
こうした弱酸性の汚れには、重曹などアルカリ性の洗浄成分が有効に働きます。
シャンプーやボディソープ、石鹸のカスなどもつまりの要因になります。
お湯と混ざっているときには問題ないのですが、排水溝内に残った髪の毛などに付着することでヘドロのような塊に成長します。
石鹸カスといった汚れはアルカリ性のため、反対である酸性の洗浄成分が効果的です。
先述したクエン酸がその代表的なものであり、重曹と混ぜて使うことで皮脂などの酸性の汚れにも対応できます。
シャンプーやリンスのキャップ、入浴剤やボディソープの袋の切れ端、カミソリの刃など、固形物でも小さいサイズのものなら排水口に落ちることがありえます。
当然、放置しておくと深刻なつまりにつながる恐れがあるので、回収しなければなりません。
自分で道具を使って取り出せたり、ラバーカップで引き出せたりできればいいですが、奥の方へ流れていってしまっている場合は大事になる前に業者に連絡することをおすすめします。
ハンガーやワイヤーブラシでは固形物をさらに奥へ押し込んでしまう可能性があるので、固形物が詰まっているとわかっているときにはそれらは使用しないようにしてください。
排水トラップを掃除しても改善しないなら、排水管の内部に原因があることになります。
その場合でも、まだまだ自分でやってみるべき策はいくつかあります。
ここではハンガーやラバーカップ、重曹、薬剤などを使用した、異なる解消法を6パターン紹介します。
まず、ご紹介するのは、身近な道具「ワイヤーハンガー」を使った解消法です。
排水トラップの部品を外した状態で中を触ってみると、穴の開いた箇所があることが分かります。
それが排水管へと通じる穴です。この穴に、まっすぐに伸ばしたワイヤーハンガーを差し込みます。できるだけ奥まで送り込み、中を削るようにしてワイヤーを動かしましょう。
詰まっている汚れがそれほど固まっていなければ、この方法で除去することができます。
汚れに対して、より物理的に直接アプローチする方法なので、市販の液体パイプクリーナーでは解消できなかったつまりも上手く行けば除去することが可能です。
もし上記の方法で汚れが取れなかったとしても、ワイヤー式パイプクリーナーなら落としてくれるかもしれません。
ワイヤー式パイプクリーナーは排水管の掃除に特化したアイテムで、ワイヤーの先端にブラシがついたものです。
そのため「ワイヤーブラシ」などといった呼び方もします。
ホームセンターや通販で1,000〜3,000円で売っているので、比較的手軽に入手できるのではないでしょうか。
手順はハンガーの時と変わりません。
ワイヤー部はくねくねと動くので配管の曲がりに対応でき、長さは3〜5メートルあるため、ハンガーよりも格段に長い範囲をカバーできます。
・おすすめのワイヤー式パイプクリーナーは・・・こちら
トイレのつまり解消におなじみのアイテムである「ラバーカップ」。同様に、お風呂のつまりに対しても役に立ちます。
つまりの決定的な原因となっている固形物を一気に引き抜けるかもしれませんし、そうでなくとも汚れを吸い出すことで掃除しやすい状態に持っていけます。
使い方はトイレに使用するときと同様、排水口にカップをかぶせて何度か吸いあげるだけです。
カップ部分が埋まるくらいまで浴槽に水を張った状態で行うと、より吸引力が高まります。
あまり力を入れすぎると排水設備が故障する恐れがあるので、注意してください。
押し込むときに力を入れ、引くときはゆっくりと引き抜くことがポイントです。
・おすすめのラバーカップは・・・こちら
「真空式パイプクリーナー」は、ラバーカップと原理的には同じですが、ポンプの力で吸引するためより高い効果を期待できます。
持ち手はハンドルのような形になっているため、取り扱いもラバーカップより簡単。
ラバーカップの場合は浴槽に水を張る必要がありましたが、真空式パイプクリーナーは水がない状態でも力を発揮します。
使い方は、ハンドルレバーを押し込んだ状態で排水口にぴったりと押しつけ、本体部分を押し付けたままハンドルだけを引き上げる、といったもの。
このピストン運動を何度か繰り返すことで、つまりの原因となっている汚れや異物が吸い出されます。
通販などで、2,000円前後で購入できます。
・おすすめの真空式パイプクリーナーは・・・こちら
ヘドロのような柔らかいものがつまりの原因であれば、重曹とクエン酸を混ぜたもので対処する方法が有効です。
重曹やクエン酸は台所など、さまざまな場所の掃除に使えるので家に置いてあるという方も多いのではないでしょうか。
排水溝の汚れには、皮脂などの弱酸性の汚れと、石鹸カスや湯垢といったアルカリ性の汚れが混在しています。
「アルカリ性の重曹」と「酸性のクエン酸」の混合液であれば、そうした両方の性質の汚れに同時に対処できるというわけです。
やり方としてはまず、重曹とクエン酸を3:1の割合で混ぜ、排水溝のまわりに振りかけます。
その上からコップ1杯分の水をゆっくり注ぎ、1時間ほど待ってもう一度排水口に水を流し、洗い流せば作業は終了です。
前述したハンガーやラバーカップとは違うアプローチ方法であるため、両者を併用して行っても効果的です。
解消できないつまりに対する最終手段として、市販品よりも格段に強力な薬剤を使用する方法があります。
その薬剤が「ピーピースルーK」です。ピーピースルーKは、排水管のつまりを解消するための薬剤として最も有名なものです。
実際に多くの水道修理業者に使用されているほど、その効き目は折り紙付きです。
市販はされておらず、購入は通販でのみ可能です。ちなみに、とても強力な薬品のため、購入するには「劇物譲受書」が必要です。これは販売サイトにてダウンロードできます。
手順は排水口のまわりに顆粒状の薬品をまき、水を注いで溶かし、5分放置しましょう。
その後、蛇口の水を5分間流し続けて終了です。これでもまだ流れが悪い場合にはもう一度繰り返してください。
大変強力で頼りになるアイテムですが、劇物のため使用時には細心の注意が必要です。
取扱説明書をよく読んで使用法を正しく理解し、使用時にはゴム手袋やゴーグル、マスクを着用のうえ行ってください。
スポンサードサーチお風呂のつまりが再発しないようにするには、日頃から排水溝をキレイにしておくことが何より大切です。
排水溝を清潔に保ち、つまりの予防に役立つ方法をご紹介します。
この記事の冒頭で、事前準備として排水トラップの掃除方法を解説しました。
排水トラップの掃除は、つまりが発生してからではなく日頃からこまめに行うことが大切です。
特に排水口カバーを開けてすぐのところにあるヘアキャッチャーは、比較的掃除が簡単。毎日の入浴後、ここに絡まっている髪の毛を取り除くだけでもずいぶん状況改善に役立ちます。
それに加えて、封水筒、排水ピースまで取りはずし、排水タラップ全体の掃除を週に1度程度のペースで続けていくことが望ましいです。
浴室のつまりが生じた際に大半の人がまず試してみるのが、市販の液体パイプクリーナーを投与すること。しかし、完全に詰まってしまった後では手遅れになっている場合が多いです。
では、パイプクリーナーはいつ使うのが効果的なのかといえば、「詰まる前」に使用することです。
日頃の掃除の一貫として定期的に使えば、市販品でも十分に役立つでしょう。
排水トラップにはヘアキャッチャーがついていますが、当然すべての髪の毛をキャッチできるわけではありません。
ヘアキャッチャーをかいくぐってしまう髪の毛やその他の汚れを少しでも少なくするために、より網目の細かいネットを排水口やヘアキャッチャーに被せましょう。
「髪の毛取りネット」や「髪の毛取りシート」などの名前で市販されています。
安価であり、ネットごと使い捨てできるため、毎日のヘアキャッチャー掃除がとても楽になるでしょう。
そもそもつまらないようにするにはどうすればいい?日頃からの予防が大切です。定期的に排水トラップを掃除したり、へキャッチャーにネットをかぶせるなどしましょう。
お風呂のつまりを解消する方法と予防策をご紹介しました。
市販のパイプクリーナーで解決できない深刻なつまりに対しても、自分でできることはまだまだあります。
ハンガーやワイヤーブラシ、ラバーカップは物理的に直接汚れを除去するやり方です。
重曹やクエン酸は皮脂や石鹸カスなどの汚れを溶かせるという点で、市販の液体パイプクリーナーとは違ったアプローチでつまり解消に役立ちます。
それでも解決しないつまりには強力な薬品であるピーピースルーがおすすめです。
つまりが解決したら、再発防止のために排水トラップの掃除を定期的に掃除するなど、排水溝をキレイに保つことを心がけましょう。
どうしても難しい場合は業者に依頼することで一気に解決するだけではなく、他の箇所の点検も合わせて行ってくれることがあるので依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。