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蛇口を自分で交換する方法を場所別に解説!【キッチン/洗面所/風呂/洗濯機】

キッチン

風呂

洗面所

洗濯機

2021.05.27

最終更新日:2021.08.30

蛇口の交換は専門的な知識や技術を持ったプロしかできないものだと思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際は注意点を押さえ、コツさえつかめれば自分で交換することが可能です。

一口に蛇口といってもいくつかの種類があり、キッチンや洗面所、お風呂や洗濯機など、場所によって主流になっているものが異なります。
この記事では、自分で蛇口を交換する方法について、キッチン・洗面所・風呂・洗濯機といった場所ごとに代表的なタイプの蛇口交換の手順を解説していきます。

交換ではなく、蛇口の中身を修理する場合についてはこちらの記事をご覧ください。

作業をする前に!蛇口交換をする際の注意

蛇口交換の作業を行う前に、いくつか注意することがあります。
まずは下記の内容を良く読んでくださいね。

作業をする際には必ず水を止めてから

蛇口の交換作業は、必ず水道の元栓や止水部分を閉めて水を止めてから行いましょう。
うっかり水を止め忘れて作業をはじめてしまうと、水が吹き出してしまいます。
止水栓は給水管や給湯管の途中に取り付けられており、止水栓を止めればほかの部分の水道を止めることなく、修理したい場所だけを止められます。

止水栓は時計回りに回せば閉められますが、長年全く触っていなければ固くてまわらないことがあるかもしれません。
そんなとき、一般的なハンドルタイプの止水栓であれば衝撃を加えることで回るようになる可能性があります。

安全のためゴム手袋を着用し、止水栓を傷つけないよう雑巾やタオルでカバーしたうえで、ハンマーで軽くたたくとよいでしょう。
ただし、力の入れ過ぎは破損の恐れがあるため禁物です。

止水栓が固着してしまっているときは、内部に汚れがたまったり劣化していたりすることがほとんどです。
蛇口の交換とともに止水栓内部の掃除やパッキンの交換もしておきましょう。

必要な道具をそろえよう

蛇口の交換に必要な下記の通りです。
作業をはじめる前に、取り付ける水栓によってどの工具が必要か確認しておきましょう。
(あらかじめ作業手順を読んで、どの工具が必要かを確認することをお勧めします)

工具名
用途
モンキーレンチ
(またはスパナ)
単水栓以外の蛇口でナットを回す
マイナスドライバー
止水栓を回す
シールテープ
新しい取り付け脚や蛇口の根元にを巻き付ける
オーリングピッカー
サーモスタット混合栓を分解する際、オーリングを外す
軍手、ゴム手袋
止水栓やネジを回す
バケツ
蛇口を外した際に管から出る水を出す
歯ブラシ
止水栓を取り外したあとに内部を掃除する
雑巾、古新聞
水の飛び跳ねを防ぐ
L型レンチ
シンクや洗面台のナットを取り外す
(必要であれば用意しましょう)

取り付けたら必ず確認しよう

給水管や給湯管のナットを締めて新しい蛇口の取り付けが完了したら、最後に止めてあった止水栓を開き、正常に水が出るかどうかをチェックしましょう。
もし取り付けが上手くできていなければ、接続部分から水が漏れることもあります。

取り付け方が甘ければ通水してすぐは水が漏れていなくても、時間が経つと水漏れしてくるかもしれません。
確実に取り付けができているかどうかの確認のために、5分程度経ってから再び水漏れしていないことをチェックします。

元栓を閉めている場合は蛇口のある場所から距離があることが多いので、元栓を開ける担当と水漏れをチェックする担当の2人で確認すると良いでしょう。

キッチン/洗面所の蛇口の種類と交換方法

singlelever

キッチンに設置されている蛇口にはさまざまなタイプがあります。
昔ながらのシンプルな単水栓や水とお湯が分かれて出る2ハンドル混合水栓、ひとつのハンドルで水量や温度が調節できるシングルレバー混合水栓などがあり、交換方法にも多少違いがあります。

現在キッチンや洗面所で最も一般的なのはシングルレバー混合水栓です。
最初にシングルレバー混合水栓の交換方法について順を追って説明していきます。その次に2ハンドル混合水栓の交換方法についても解説していきます。

シングルレバー混合水栓の交換方法

シングルレバー混合水栓の交換方法

ここからは実際にシングルレバー混合水栓の交換方法を解説します。

STEP1:配管(給水管・給湯管)を外す

水栓から止水栓の上部にまでつながっているホースを、給水管や給湯管などの配管から外しましょう。
通常はナットでつながっているため、モンキーレンチなどを使います。
元栓や止水栓を閉めていても、ホースの内部に水が残っていることがあります。
外す際はタオルなどを敷き、水浸しにならないよう気をつけてください。

シングルレバー混合水栓には、水の逆流を防ぐための逆止弁という部品がついています。
逆止弁は止水栓に給水ホースを取り付けるアダプターの役目も果たすものであり、逆止弁までが蛇口の付属部品です。
新しく取り替える蛇口にも逆止弁が付属しているため、古い部品は逆止弁まで含めて取り外します。
ただし寒冷地では水道管の凍結を防ぐ目的で水抜きが必要であるため、逆止弁が付いていないことがあるので注意です。

STEP2:本体を外す

メーカーや型などによって違いはありますが、蛇口本体は六角ナットなどで固定されています。
通常は裏側で固定されているためスペースは狭いですが、モンキーレンチなどを使ってナットを取り外しましょう。
工具が周囲に当たりそうな状況ならば、傷つけないように布などを噛ませると安心です。
ある程度緩んだら、そのあとは手で回して外すこともできます。

ナットを外せたら、蛇口本体を持ってゆっくり上から引き抜きます。
下につながっているホースが柔らかいものは問題なく引き抜けますが、金属製のタイプはそのままでは穴につかえてしまうかもしれません。
つかえる場合はホース2本をまっすぐになるように押さえながら引き抜きます。

STEP3:新しい蛇口のアダプターを取り付ける

新しい蛇口を購入すると、蛇口を取り付けるためのアダプター(上面施工用アダプター)が付属しています。
アダプターは蛇口本体を取り付けるための土台です。従来はシンクの下に潜って作業しなければならないタイプもありましたが、近年は上から立ったままで取り付けできるタイプが主流になっています。

上からパーツを取り付け穴に入れ、六角レンチなど製品のネジに合う工具を使って固定しましょう。
このとき向きを間違えないようにするのがポイントです。「後側」などの表示がついていれば、それにしたがって位置を合わせて取り付けます。

STEP4:新しい蛇口本体を取り付ける

アダプターを取り付けたら、次はその上に蛇口本体を固定します。
水の出るホースとお湯の出るホースの2本を、台座の取り付け穴から下に向かって差し込みましょう。
あらかじめホースをまっすぐにしておくと差し込みやすくなります。2本同時に通すのが難しければ、1本ずつ通してかまいません。

本体の穴とアダプターのビス穴の位置を合わせるようにして本体を差し込み、固定用のビスを取り付けます。
その際はまず仮固定し、本体が浮いていないかどうかを確認した上で最終的に固定するのがコツです。仮止め用の工具が付属している場合はそれを使用します。

STEP5 :逆止弁と給水ホースを取り付ける

シングルレバー混合水栓は付属品として逆止弁も含まれています。
止水栓の上部に新しい逆止弁を取り付ける際、最初に外した古い逆止弁のパッキンなどが残っていないかどうかしっかり確認してください。

止水栓の上にモンキーレンチを使って逆止弁を取り付けます。
その際、止水栓よりも下の部分が一緒に回転してしまわないように、止水栓も別のモンキーレンチなどでしっかり固定しておくとよいでしょう。

逆止弁を取り付けたら、その上に給水・給湯ホースをカチッと音がするまで差し込みます。
差し込むときに力を入れすぎてホースが曲がらないように気をつけてください。

2ハンドル混合水栓の交換方法

ここからは実際に2ハンドル混合水栓の交換方法を解説します。

STEP1:結合部のナットを緩める

まずはハンドルの後ろにあるクランクナットをレンチで緩めて外します。
壁に取り付けられていることが多く、その根元を外せば取り外せます。

洗面台やシンクに取り付けられている場合は、裏から水栓の取り付け部分を緩めていきます。
保温剤があれば取り外して保管しておきましょう。この保温材はあとで新しいものを交換する際に再利用しましょう。
止水栓と水栓を繋いでいるフレキ配管があるので、ナットを緩めていきます。ナットを緩めるのには専用の工具であるL型レンチが必要になる場合があるので注意しましょう。

接続部から水栓を取り除く

2ハンドル混合水栓を取り外したら、接続部にあるクランク(水栓と取り付け部分のアダプター)を手で回して外します。
クランクが硬くて取り外せない場合は、レンチを使って取り外しましょう。

洗面台やシンクに取り付けられている場合は、フレキ配管からナットを緩めて外せば水栓を上から引き抜けるようになっていますので、抜いておきましょう。

シールテープを取り外す

蛇口の取り付け口にある古いシールテープを取り外します。
汚れている場合は歯ブラシで掃除しておくと良いでしょう。

パッキンを設置して新しい水栓を取り付ける

新しいクランクを取り付けます。
壁に取り付けるタイプのものはクランクを設置して、手で回してこれ以上回らなくなるところまでしっかりと回しましょう。
間にパッキンを入れた後、水栓を取り付けるようにしましょう。

洗面台やシンク下に取り付けるタイプのものは、水栓を取り付けたらパッキンを取り付けて、その次に菊座金(ワッシャー)を取り付け、ナットを取り付けるようにしましょう。
L型レンチでナットを使って取り付けましょう。

どちらのパターンでも、クランクをしっかりと回す、ナットをしっかりと締めるようにしましょう。
ここが緩んでいると水漏れの原因になります。

お風呂の蛇口の種類と交換方法

thermostat

お風呂の蛇口にも大きく分けると壁付けタイプと台付きタイプの2種類があり、そのなかでもさらにサーモスタット混合栓とツーハンドル混合水栓に大別されます。

ツーハンドル混合水栓は水の出るハンドルとお湯の出るハンドルが1つずつあり、ハンドルをひねって量や温度を調節するタイプです。
従来はツーハンドル混合水栓が主流だったので築年数の経過した家ではまだ残っているところも少なくありませんが、近年ではあらかじめ温度を設定しておけば自動的に温度が調節されて出てくるサーモスタット混合栓が主流になっています。

ここでは一般的な壁付きサーモスタット混合栓の交換方法について、詳しく解説していきます。

壁付きサーモスタット混合水栓の交換方法

ここからは実際に壁付サーモスタット混合水栓の交換方法を解説します。

STEP1:古い蛇口本体を取り外す

壁付きサーモスタット混合水栓は壁から配管がきており、取り付け脚で固定されています。
スパナやモンキーレンチなどの工具を使い、蛇口本体を取り付け脚に固定しているナットを反時計回りに回して緩めましょう。
2カ所で固定されているため、左右均等に緩めていくのがコツです。

ある程度緩んだら、あとは手で回して外すことができます。
台付きタイプのように台座の上に蛇口本体が乗っているわけではないため、取り外すときに落とさないように気をつけてください。

元栓は閉めてあっても配管に残っている水が出てくる場合があります。
外す前にレバーをひねり、水をできるだけ出しておくことで噴き出すのを防ぐことができます。

STEP2:取り付け脚を取り外す

蛇口本体が外せたら、次は壁の配管と蛇口本体をつなげていた取り付け脚の取り外しです。

取り付け脚は反時計回りに回せば取り外せます。
手で回しただけでも緩む場合がありますが、回らないようならばモンキーレンチを使って緩めます。
このとき回した回数を覚えておくと、あとで取り付ける際の目安になります。

取り付け脚を外せたら、新しいものを取り付ける前に壁側の配管の中をきれいに掃除しましょう。
長年使っている間にゴミや錆、シールテープの破片などがたまっていることがあります。
そのままにしておくと水漏れの原因になるため、古い歯ブラシなどを使って取り除いてください。

STEP3:新しい蛇口を取り付ける

壁付きサーモスタット混合水栓を取り付ける際、取り付け脚にシールテープを巻いて配管に接続します。これをしておかないと水漏れの原因になるため、忘れないようにしましょう。
シールテープを巻く回数は6~8回です。

シールテープを取り付け脚に巻き、時計回りに回しながら配管に取り付けます。
その際に水平になっているか、均等に差し込まれているかなどをチェックしながら行ってください。水側とお湯側の取り付け脚も間違えないようにしましょう。

取り付け脚が付けられたら、新しい蛇口本体を取り付けてナットを締めていきます。
最初は手で回し、最終的にはモンキーレンチやスパナなどでしっかり固定するとよいでしょう。

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洗濯機の蛇口の種類と交換方法

water supply rust

洗濯機の蛇口の仕組みは、単水栓から給水ホースをつないで洗濯機に給水するようになっています。そのため種類は基本的に単水栓しかありません。

内部の仕組み的には、これまで解説した他の水栓と異なり、水かお湯のどちらかを吐水口から出すという単純な仕組みになっています。
洗濯機以外でも、学校でよく見られるタイプの蛇口になります。

水漏れなどのトラブルが起きた際に交換する方が多いですが、「洗濯機を置く兼ね合いで、もう少しコンパクトな蛇口にしたい」ということで交換される方もいます。

単水栓の交換方法

ここからは実際に単水栓の交換方法を解説します。

STEP1:単水栓を回して取り外す

蛇口やハンドルなどの本体そのものをしっかりつかんで反時計回りに回し、配水管から取り外します。
固くて手で回せないようならモンキーレンチを使って回します。

取り外すと配管がむき出しになるので、その中に残っているシールテープや汚れを歯ブラシなどで掃除しておきましょう。

STEP2:何回転させて壁に取り付けられるかを確認する

取り付ける際には、シールテープを単水栓に巻いて取り付けますが、その前に何回転で取り付けられるかを確認します。

何も巻いていない状態で、新しい単水栓を取り付けましょう。
その際、何回転でぴったりと新しい単水栓が取り付けられるかを確認し、回転数を覚えておきましょう。

STEP3:シールテープを単水栓に貼る

回転数を確認したら、単水栓にシールテープを巻いていきます。
巻く回数は6~8回ほど巻き付けるようにしましょう。

巻き付けたシールテープを爪で押し込むことで、取り付ける部分の溝がシールテープに食い込み、跡が残とるようにしましょう。

STEP4:単水栓を取り付ける

STEP2で確認した回転数から1回少なく回転させて壁に取り付けていきます。
理由としては、シールテープを巻いた分、取り付けにくくなっているためです。

締めすぎると、逆回転して水漏れする原因にもなるので、あまり強く締めすぎないように注意しましょう。

取り付けが完了したら、止水栓を開いてきちんと水が出るか、取り付けた部分から水が漏れていないかを確認して完了です。

蛇口の交換を自分でできなければ業者を呼ぼう!

キッチンや洗面所、お風呂と洗濯機の蛇口の交換方法について説明してきました。

しかし、実際にやってみるのは難しそうと思う人や、やり方は理解できるけど自信がないという人もいるでしょう。もし自分でできそうにないと思う場合は、プロの業者に任せることをおすすめします。

専門知識や器具が揃っているので、短時間で確実な作業が期待できるでしょう。

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