排水管のトラブルは問題がある場所の特定が重要
排水管・排水口
排水管・排水口
2018.11.29
最終更新日:2021.05.27
水まわりのトラブルは生活に支障をきたす恐れがあり、放っておくことはできません。
この記事では、排水管トラブルの問題個所を特定する際の注意点を解説しています。
家庭内の排水管が詰まって起きるトラブルは生活する上でたいへん困ります。
排水用パイプのどの部分でトラブルが起きているのかを特定することは難しいですし、修理するにしてもある程度の知識が必要になります。
排水管の詰まりの一般的な原因は油成分、洗剤のかす、食材の生ごみ、水垢などによる排水パイプ内部の汚れや劣化です。特に油汚れは粘性が高く、排水パイプの内部に付着してしつこい塊となりやすいです。
特に注意や点検が必要な場所が、常に一定の水が溜まる排水トラップです。排水トラップに溜まった水が外部からの悪臭やネズミ、虫類の浸入を防ぐ役割を果たしていますが、油汚れやぬめりなど汚れが付着しやすいという弱点もあります。
排水トラップ部分を取り外せるのであれば、ホームセンターなどで細長いブラシなどを購入して洗浄することもできます。ま
た専用薬品を使った洗浄もある程度の効果はありますが、危険なため必ず換気が必要です。
しかし、詰まりの程度がひどい場合や、管内部の劣化が激しく排水管の交換が必要な状態であれば素人の修理ではリスクが高くなります。
主排水管や排水枡が詰まった状態に至ると、補修は困難ですので専門業者に依頼するのが賢明です。
浴室の排水トラブルに悩んでいる方には排水ルートの点検をお勧めします。
排水トラブルの原因の一つは排水管の構造です。浴室の排水口から排水パイプに流れ落ちた汚水は、さらに下水本管へと流れて行く構造となっていますが、排水パイプの途中には封水というエリアがあります。この構造部分を排水トラップといいます。
一種の水の壁を作ることで下水本管の汚水の悪臭が浴室内に逆流するのを防ぐことができます。しかし一方で排水トラップには浴室から流れ込む水分に含まれた様々な汚れが滞留してしまいます。
こうした場所の清掃を怠るとへばりついた汚物が徐々に浴室系統の排水パイプの内径を小さくしていき、最悪の場合は詰まりや逆流を引き起こします。
自分で対処できるケースもありますが薬剤を使う場合は危険を伴うことも考えられますので、まずは専門家に依頼するか自分自身で行うのかの判断が重要です。
浴室の排水管を詰まらせる原因となる物質の中で視認できるものは毛髪です。排水口上部のネットで引っ掛かったものは回収できますが、すり抜けた毛髪はどんどん排水トラップや排水本管に流れます。
さらに体を洗うと人体から剥がれ落ちた皮脂や石鹸かす、シャンプーの油脂成分も流れ込みます。これらが絡み合い管内にへばりついて徐々に体積を増していくと詰まりを引き起こす要因となります。
したがって日常的な手入れが最良の防止策になります。物理的に詰まりを除去する方法と化学的に除去する方法があります。専用のブラシ等が使える所ならこそぎ落としますが、内管を傷つけるとかえって汚物が滞留しやすくなるので注意が必要です。
パイプを詰まらせる成分のうち、アルカリ性のものは酸性洗浄剤を使い、酸性のものは重曹などアルカリ性の洗浄剤で分解し洗い流します。自分自身で作業する場合は、使用する洗浄剤によってはヒノキや大理石などを変色させたり傷めるリスクもあります。自信がないのであれば、専門業者に依頼するのが安全で確実です。
洗面所に設置された洗面台も排水管関係のトラブルが多い場所です。洗面台でシャンプーする人がいる家庭では、排水パイプの中に毛髪が流れ込んでいることが想定されます。洗面台の排水管にもPトラップやSトラップがあります。
ここは汚物が堆積しやすい場所ですが、指輪やヘアピンなどを誤って管内に落としてしまった場合は専門業者に対応を依頼するのが賢明です。
ほぼ毎日使うのにあまり掃除やメンテナンスをしない傾向があるのが洗濯機です。長年洗濯機を動かしていると、洗濯機周りから水が逆流するといったトラブルに見舞われることがあります。
洗濯機周りの水トラブルは、大きく分けて三つあります。洗濯機の本体内部が詰まってしまった場合は電器修理店などに依頼します。
洗濯機から排水口までを接続している排水ホースが外れていたり、ホース自体が圧迫されてつぶれているような程度であれば自分で対応できることもあります。
しかし、排水口や排水管がつまって水が溢れている場合は、素人では事態を悪化させてしまう恐れがあるので、配管や水周りメンテナンス業者に依頼するのが確実です。
洗濯機周りで詰まりトラブルが発生する原因は、洗う衣類から剥がれ落ちる繊維、皮脂類や油類などが排水と一緒にホースを経由して排水口、さらに奥の排水パイプへと流れていくからです。
洗濯機周りは極力トラブルの原因を作らない工夫が大切で、浴槽の残り湯を洗濯機に入れて洗濯することは避けたい行為です。
残り湯は大量の垢、皮脂類などが含まれているので排水口や排水管の詰まりを促進します。洗濯機は重量があり、洗濯機用パン周辺は狭い場所が多いので頻繁に動かして清掃することが難しい場所なので、詰まりの原因となる行為をできるだけしないことが重要になります。
それでも排水トラブルが起きてしまった場合、洗濯機を移動させて作業します。
洗濯機のホースを排水口から取り外して蓋を取ると、逆流を防ぐ排水トラップが見えます。
ここが詰まっている場合は重曹や酢を流したり、柔らかい歯ブラシで汚れを落とします。排水トラップを取り外すと排水用パイプが現れます。
長年使っていると、管の内部に繊維ごみや皮脂類がこびりついているケースがありますので、同様にごみを除去しますが、忘れてはいけないことが2点あります。
第1に取り外した物を元に戻す前に排水口から水を流してスムースに水が流れるかをチェックすることです。清掃したにもかかわらず改善されていないならば排水用パイプの奥に問題がある可能性があるので、専門業者に依頼することが大切です。
第2に排水トラップを元の位置に戻す際に所定の場所に水を入れることです。これを忘れると下水臭が室内に充満することがあります。
このように洗濯機周りの水トラブルは自分自身で解決できる場合もありますが、素人の対処療法では十分とは言えないケースもあります。
洗濯機は毎日のように使うものですから、安全安心を期するのであれば専門業者に徹底的に排水ルートの清掃、周辺機器のメンテナンスを依頼することをお勧めします。