冬に水が出ない?水道管が凍結・破裂した時の対策と再発防止策
排水管・排水口
排水管・排水口
2018.11.29
最終更新日:2020.12.23
冬に水道管の凍結による不便を味わったことがある人も多いのではないでしょうか。
特に温暖な地域では、水道管の凍結自体が珍しいため、防止策を知らないことも珍しくありません。
水道管が凍結すると生活に欠かせない水が使えなくなりますし、最悪の場合は水道管が破裂して家じゅうが水浸しになり修理費用がかさむこともあります。
このように、水道管の凍結・破裂は生活に大きな影響を及ぼすため、防止策を練っておきたいところです。
今回は水道管の凍結・破裂の原因と防止策についてお伝えします。
水道管が凍結・破裂してしまったという場合、業者を呼ぶ前にすぐにできる対策があります。
破裂したり凍結したりするところは、だいたいが水道管がむき出しになっている部分です。凍結している場合は、その部分を見つけてヒーターなどで温めていきましょう。
業者を呼ぶ場合もまずは温めるところから始まりますので、凍結したら、とにかくまずは温めて溶かすことが大切です。
室内で温めてもなかなか水が出ないという場合は、外に出ている部分の水道管が凍結している可能性があります。
外の水道管の場合も温めることが第一ですが、熱湯をかけて溶かすという方法はNGなんです!
これをやってしまうと、熱膨張で水道管が破裂する原因となります。また、凍ってしまった蛇口は無理に回さないようにしましょう。
むりやり回しても、原因を解消しなければ水が出てくることはありません。
また、凍結や破裂が起きてしまった場合は、これ以上の被害を防ぐために水を止めることも大切です。止水栓を探してしっかり水を止めてから業者を呼ぶようにしましょう。
焦らず冷静に対応することで業者とのやり取りもスムーズになり、比較的早く問題を解決できるようになります。
さらに水道管の破裂チェックも必要です。凍結が原因で水道管が破裂してしまっている場合もあります。目視できる範囲でかまいませんので、破裂や破損などがないかを確認しましょう。
万が一異常が見つかった場合には、すみやかに元栓を閉め、業者に連絡をしましょう。
寒波が続いたりすると凍結によるトラブルがあちらこちらで発生することもありますので、依頼してもすぐに対応してもらえない可能性もありますが、一度聞いてみることをまず行いましょう。
温暖な地域と寒冷地では効果的な凍結防止策が異なります。それぞれの地域に適した水道管凍結防止策を紹介します。
気温が氷点下になりにくい温暖な地域の場合は、水道管や立水栓に凍結防止のカバーなどがなく、剥き出しのままが多いため、水道管を冷気から保護する必要があります。
水道管が直接外気に触れないように保温材を巻きつけます。いらなくなった布や発泡スチロール、ホームセンターに売っている筒状のパイプカバーや保温テープを隙間を作らないように取り付けましょう。また、メーターボックスを保護するために、同様の対策も行います。
もっとも簡単かつ効果の高い凍結防止策が「蛇口から水を出したままにしておく」こと。水は同じ場所に滞留すると冷やされて凍結します。しかし、川を見ればわかるように、流れていれば凍ることはありません。水は蛇口を少しひねってちょろちょろと流れを作る程度でOKです。
寒冷地の住宅は断熱性に優れていることが多く、凍結は起こりにくくなっています。
水道管にもカバーがあらかじめ取り付けられており、凍結防止用の水抜栓まで備わっているケースもあります。寒冷地の場合は、水抜き処理がもっとも有効な凍結防止策となります。
あまり使わない水道や給湯器は水抜きが有効です。水抜きをするときには、止水栓を閉じて水道管からの水の供給をストップし蛇口を開きます。器具によっては水抜き装置がついているので、それを使います。
冬季の間に数日間外出する場合などは、水抜きを行っておきましょう。「水抜栓」という専用の器具がある場合はそれを利用します。ただし、水抜きは時間も手間もかかるので、そう頻繁にできる対策ではありません。水を流しっ放しにするのも効果的です。
水道の水をチョロチョロ出す方法に比べれば、元栓を閉めたり、水を出し切ったりといった手間がかかる方法ですが、効果的な方法として広く認知されています。
寒冷地では凍結を防止するために「サーモスタット」という凍結防止帯が設置されている場合があります。これは水道管を温める電熱線で、水道管が凍結するとされる-4℃以下になっても凍結を防止できます。
寒さが本番を迎える前に、休日のまとまった時間を利用して、保温対策を行いましょう。水道管を冷やさないようにきちんと保温対策をすることで、気温が氷点下になっても凍結することはありません。
蛇口、水道メーター、給湯器の水道管は特に凍りやすいので、念入りに保温しましょう。
屋外にむき出しになっている水道設備がある場合は、木の板や段ボールで覆って外気や風、雪から保護します。メーターボックスには、発泡スチロールを砕いたものを入れておくのが効果的です。
水道管のパイプ部分は、タオルや古い布を巻いて保温します。タオルや布を巻いてからひもでぐるぐると巻き付けるように固定し、さらにその上からビニールテープを全体に巻き付けて覆います。蛇口もタオルや布で覆って、ビニール袋をかぶせておけば、しっかりと保温できます。
室内のシンクや洗面台の下の水道管は、暖房の温かい空気が入り込むように扉を開けておくことで保温できます。また、市販の保温対策用のグッズを使ってみても良いでしょう。
水道管は凍結の他にも破裂する可能性があるため注意が必要です。以下に凍結以外の2つの原因を挙げておきます。
経年劣化による水道管の破裂があります。水道管のメンテナンスを定期的に行うことで破裂を未然に防止できます。水道管の材質によって劣化が進行するスピードが異なるので注意が必要です。
強い力がかかって水道管が設置箇所からずれることよるものです。地震が続くようであれば元栓を閉めるといった対策は可能ですが、防止は難しい状況です。破損がしたときは業者に修理を依頼しましょう。
スポンサードサーチ
水は冷やされて凍結すると膨張して体積が増えます。体積が増えると水道管が詰まったり、ひびが入ったりとトラブルが起きます。凍結を防止するためには、水道管を冷やさないことが重要です。
では、どんな条件で水道管が凍結し、どのような水道管が凍結しやすいのでしょうか。
最初に、水道管が凍結しやすくなる条件を見ていきます。
外気温が-4℃以下になると水道管が凍結して破裂しやすくなります。「凍結は-4℃が目安」と覚えておきましょう。
風当たりの強い場所や陽射しの少ない日陰などでは、気温が-1℃~2℃程度でも真冬日が続くと水道管の凍結や破裂が多くなります。
長期間にわたって家を不在にすると、暖房などを使用しないために家のなか
が冷え、水道管内の水も動かないため凍結しやすくなります。
次に、凍結しやすい水道管の条件です。
冷えやすい場所に位置する水道管が凍結しやすいということになります。
今回は水道管の凍結・破裂防止策をご紹介しました。
凍結が起きると長時間にわたって水が使えないだけでなく、修理費用は基本的に自己負担となるので家計にも影響を及ぼします。
水漏れが起きると集合住宅では隣家への弁償が必要となることも。水道管の凍結・破裂防止策は、少しの手間がかかるくらいですぐにできます。
寒波が訪れたときに備えて、防止策を練っておきましょう。